01 8000系の概要
8000系は千代田線の6000系・有楽町線の7000系をベースとしているが、既にそれらの車両設計時からは10年以上が経過し、省エネルギー化などの技術進歩や社会的ニーズも変化している事から、当時の時代に適合する車両として新たに設計された部分も多い。
(第12編成−2002.10)
組成は概ね3タイプに大別できる。
1.当初の組成の関係で簡易(中間)運転台を備えたMc1が第8車両に存在する初期製造グループ(第01編成〜09編成)。 このうち第01〜07編成は中間に0系鋼体のT車を挟んでいる。
2.当初から10両編成での組成概念で製造されたグループ(第10編成〜19編成)。
3.車両更新によりチョッパ制御からVVVF制御化され、MT比が5M5Tとなったグループである。
令和3年現在は車両更新が完了し、すべての編成がVVVF車に統一されている。
編成と次車の関係は非常に複雑である。
製造順に1次車から6次車までが存在しているが、編成番号と車両の製造年は必ずしも一致していない。
編成として最も新しいものは第10編成で、第11編成は第12〜14編成より新しく、車両として最も新しいものは第01〜07編成の中間車である。
これは当初8両編成11編成(第01〜11編成)、10両編成11編成(第12〜22編成)の体制として計画されていたものが、途中で全車10両編成の19編成体制に変更されたことがこの複雑な背景に関係していたと言われている。
車両メーカーとチョッパ制御時代の制御装置メーカは左図の通り。
なお、全ての編成がVVVF制御化された現在では、三菱製の制御装置に統一されている。
○本項での用語について
基本的な部分は営団内での呼称に則って記載している。 編成番号は車号の下2桁で表わし、組成は押上寄りを基準に、第1車両、第2車両…第10車両の順となる。 車両(妻面)の位置については押上寄りを1端、渋谷寄りを2端としている。 側面については、A線方向(第1車両を進行方向)に向かって右側を@側、左側をA側としている。
○まとめるにあたって参考とした文献
・鉄道ピクトリアルNo.489/
・東京地下鉄道半蔵門線建設史(渋谷〜水天宮前)/帝都高速度交通営団
・車両技術(205)
・第47回鉄道サイバネ・シンポジウム論文集