03 東武鉄道乗り入れ改造


開業時より半蔵門線は東急田園都市(新玉川)線との相互直通運転を行っていたが、平成15年3月の押上延伸に併せ東武伊勢崎線との相互直通運転が開始されることになり、これに際して乗り入れ機器の整備などの改造が行われた。

外観上では行先表示装置のLED化が目立つ。

(8007−2003.03)


乗り入れ開始当日の8000系と各社の車両。

(8009−2003.03)


【内容】

改造は平成13年夏ごろより開始された。
同時に半蔵門線内においての保安装置更新も行われており、延伸区間の新保安装置に対応している。

・行先表示LED化
乗り入れ先を含めた多種類の行先を表示できるよう、運行番号を含めLEDによる表示方式に改められた。

・自動放送装置の搭載
集中制御方式のものが第10車両に搭載され、乗り入れ先にも対応しているが、当初東急線内では使用されていなかった。

なお、第10編成は登場時より自動放送装置を搭載していたが、本改造時に他の編成と統一された機器に載せ替えられている。

・東武鉄道保安装置(ATS)の整備
床下に営団・東急ATCと一体のものが架装された。
このため従来運転台にあったATC装置は撤去されている。

また、同時にATCは一段ブレーキ方式の新型に更新が行われ、延伸区間と従来区間の地上装置更新に対応している。

    ・救援用配管の整備
異常時に他社の車両と連結運転ができるよう、各先頭部に空気配管が整備された。

従来よりA側にはMR用と思われる引き通し配管ホースが取り付けられていたが、@側胴受脇にもBP管用と思われるものが取り付けられている。
これは東武鉄道にブレーキ方式の異なる車両が在籍していることによるものと推測される。

 

・誘導障害による遮へい

東武線内の誘導障害対策と考えられるが、乗り入れ開始前にM車の一部床下機器に遮蔽用と思われるカバーが取り付けられた。

(8202−2003.03)