冷房装置

52 冷房装置

■非冷房（冷房準備）車

8000系の1～3次車は当初非冷房で落成したが、冷房化を見越して新製時から予め冷風ダクト等がぎ装されており、営団ではこれを「冷房準備車」と呼んでいた。

冷房準備車の屋根には通風口を2台設置した蓋状のカバーが取り付けられており、冷房化されるまでは内部の冷風ダクトを外気送風に用いていたものと推測される。

これらの車両は昭和63年から平成元年までにかけ順次冷房化された。

参考：非冷房時代の8100形模型（地下鉄博物館）

■東芝 RPU11002

未更新車の冷房装置はメーカーにより数種類が存在するが、冷房能力は基本的には同一で、先頭車に搭載されているDC/DCコンバータを冷房電源としている。

また、すべてのタイプが押上寄りに黄色いマーキングが入れられている。

全体の半数近くの車両に搭載されているタイプ。

（8615－2008.10）

■東芝 RPU-11002C

6次車に搭載されているタイプで、カバー上部の持ち手状の部品が連続して取り付けられている。

妻面にビードが入っており、第17編成の第6,7車両にも搭載されている。

（8617－2009.02）

■東芝 RPU-11002C(同形式?)

第17編成の4次車にのみ搭載されているタイプ。

上記6次車のタイプ（RPU11002C）とほとんど同じ形状をしているが、妻面のビードがない。

（8717－2009.02）

■三菱 CU763

1次車,2次車の一部に搭載されているタイプ。

側面のスリットがパンチ穴になっている点が特徴で、東西線の05系にも同じ形式を取り付けた編成が存在した。

（8807－2008.10）

■日立 FTUR-300-401B

第17編成以外の4次車に搭載されているタイプ。

上部ファンのメッシュ部分と、カバー上部6箇所の持ち手が特徴。

（8611－2009.02）

■日立 FTUR-300-401B(同形式?)

5次車のみ搭載。

ファン部分の形状は上のタイプ（FTUR-300-401B）とよく似ているが、妻面にビードが入れられている点、カバー上部の持ち手状の部品が連続して取り付けられている点が異なっている。

（8610－2009.01）

■メトロ車両 MS-RE1101(A)

B修車では第5,6車両に新たに搭載したSIVを冷房電源に、従来より冷房能力の高いものに載せ替えられている。

三菱CU769A相当。

従来のものより大型になっており、端部スリットには車外スピーカが収納されている。

（8602－2008.11）