メトロカードアーカイブ


01 車両シリーズ

 

メトロカードには動物・イラスト・美術関係など様々な図柄やシリーズがあったが、1988年のメトロカードの発売開始時点では、鉄道事業者であることや、地下鉄用のカードである事をを分かりやすくする等の意味合いから、車両をメインに採用したデザインの10種からスタートした。

つまりメトロカードの原点こそ車両デザインにあるということになる(?)。

この車両デザインのカードは営団の保有車両や路線の多さから、路線ごとにイメージを揃えたりシリーズ化するケースが多かったが、中には1形式の図柄のみ制作されたものもあり、記念柄を除くと発売されたデザインは66種にのぼる。

 

【1】ラインカラーと車両

ラインカラーと銀座線(01系)
1988年4月1日発売

ラインカラーと丸ノ内線(500形)
1988年4月1日発売

ラインカラーと日比谷線(3000系)
1988年4月1日発売


ラインカラーと東西線5000系車両
1988年7月1日発売


ラインカラーと千代田線6000系車両
1988年7月1日発売


ラインカラーと有楽町線7000系車両
1988年7月1日発売


ラインカラーと半蔵門線8000系車両
1988年7月1日発売


最も代表的なデザインがこの7路線のラインカラーに車両を組み合わせたシリーズである。

1988年4月の発売開始時に01系、500形、3000系の3種、次いで7月に5000系から8000系までの4種が発売された。
の為か前者3種は発売額がそれぞれ1000,2000,3000円となっているが、後者はいずれも発売額が1000円に揃えられている。



 


ラインカラーと丸ノ内線02系車両
1990年9月1日発売


ラインカラーと東西線05系車両
1990年12月1日発売


ラインカラーと日比谷線03系車両
1990年12月1日発売

02,05,03系のデザインは1990年になってから制作された。
新車がちょうど3形式だった事が関係したのかは分からないが、額面も1000,2000,3000円の3種類になっている。
また03系はこの年に完成したばかりの5ドア車を起用している。

細かい点では、描かれているラインカラーの色合いがこの3種と他の7種とで少し異なる。

 

 

 

【2】路線・単形式デザイン

銀座線2000系・01系車両
1988年4月1日発売

丸ノ内線500形車両
1988年4月1日発売

日比谷線3000系車両
1988年4月1日発売


東西線5000系車両
1988年4月1日発売


千代田線6000系車両
1988年4月1日発売


有楽町線7000系車両
1988年4月1日発売


半蔵門線8000系車両
1988年4月1日発売



1988年4月の発売開始時には前述のラインカラーと車両の3種のほか、各路線の車両デザイン7種が発売された。

挿入方向の矢印もラインカラーにしているなど細かい部分に拘っている部分が伺える一方、発売初期に制作したということもあってか、銀座線は「2000系」、丸ノ内線は「500形」など車両表記に多少揺れが見られるものや、版下制作時と思われる黒い半円が写りこんでいるものがある。

発売額はいずれも1000円。

 




日比谷線 新型03系車両
1988年7月1日発売

丸ノ内線 新型02系車両
1988年10月28日発売

東西線 新型05系車両
1988年12月12日発売


日比谷線03系車両
1989年3月25日発売

日比谷線03系5ドア車両
1991年6月1日発売


丸ノ内線500型車両
1989年5月26日発売

銀座線2000形車両
1989年6月10日発売

銀座線01系車両
1989年8月21日発売


車両主体のデザインとしては前述の7種が発売された後、新型車として03,02,05系のものが発売された。特に日比谷線の03系については3種類も発売されている。
それに続いてほぼ同じ構図とした500形、2000形、01系の3種が発売されたが、発売はこの3種のみで他形式を含めた各線のシリーズは制作されなかった。

この500形、2000形デザインも車両形式の表記に揺れがあり、500型、2000形と書かれている。

 

 

 

【3】コンピューターグラフィックと車両

コンピューターグラフィックと銀座線車両(01系)
1991年5月1日発売

コンピューターグラフィックと丸ノ内線車両(02系)
1989年3月1日発売

コンピューターグラフィックと日比谷線車両(03系)
1990年11月1日発売


コンピューターグラフィックと東西線車両(05系)
1990年4月26日発売


コンピューターグラフィックと千代田線車両(6000系)
1990年6月1日発売


コンピューターグラフィックと有楽町線車両(7000系)
1990年6月1日発売


コンピューターグラフィックと半蔵門線車両(8000系)
1990年1月23日発売




1990年から91年にかけて発売されたのがCGを背景に車両を組み合わせたデザインである。
抽象的なCGパターンを組み合わせた90年代らしいイメージとなっているが、有楽町線だけは何となく他とは少し異なっている。(シールドトンネルをイメージしたのだろうか?)

発売は路線順ではなく、半蔵門線、東西線、有楽・千代田線、日比谷線、丸ノ内線、銀座線の順で、発売額も東西線と千代田線のみがそれぞれ3000円,2000円、あとは1000円となっているなど時期により違いが見られる。

発売背景やデザインを含め、眺めていて飽きのこない7種である。

 

 

 

【4】新旧車両

銀座線2000形・01系車両
1991年3月5日発売

丸ノ内線500形・02系車両
1991年6月10日発売

日比谷線3000系・03系車両
1992年2月1日発売


東西線05系・5000系車両
1992年6月1日発売


千代田線06系・6000系車両
1993年12月1日発売


有楽町線7000系・07系車両
1993年6月1日発売


1991年から93年にかけて発売された新旧車両の並んだシリーズ。
各路線を象徴するシーンを切り取ったものが多いが、その特徴としてはいずれも3000円券という高額カードに揃えられている所である。

当時は新型車両が4路線しかなかった為、当初東西線までを想定したものだったと思われるが、1993年に06,07系がデビューしたことにより、東西線発売から約1年後に続編と捉えられるデザインで千代田・有楽町線の2種が発売された。
その為、銀座〜東西線までは矢印や表記のデザインがほぼ揃えられているが、千代田・有楽町線のものは少し異なっている。

発売当時小学生で高額カードにとても手が出なかった管理人は、この日比谷線のカード欲しさに親に泣いてねだったという^^;

 

 

 

【5】路線カラー

渋谷の街並を行く銀座線車両
1991年8月1日発売

第2江戸川橋梁を渡る東西線5000系車両
1991年8月7日発売

雪の御茶ノ水附近を行く丸ノ内線500形車両
1992年1月1日発売


南北線9000系車両
1992年2月1日発売


菜の花と丸の内線500形車両
1992年2月15日発売


東武線竹ノ塚付近を行く3000系車両
1992年8月6日発売


上野地下車庫で憩う銀座線車両
1992年10月1日発売


朝もやの中を出庫する東西線05系車両
1992年11月1日発売


雪降る夜の有楽町線和光車庫
1992年12月1日発売


四ツ谷駅を発車する500形車両
1993年8月1日発売




1991年から93年まで発売された。

これらは他と異なり、図柄を営団職員からの応募により選定したデザインである。各線の特徴的な風景を切り取った写真作品のようなものが多い(南北線は除く)。
また、その為か他のシリーズと異なり作品タイトル(解説)が付けられている。

発売額は全て1000円で、ほとんどのデザインはアクセントとして下部にラインカラーが入れられている。

上野地下車庫のカードはメトロニュースに掲載していた発売情報で強烈なインパクトを受け、初めて自分の小遣いで購入した思い出の図柄^^;

 

 

 

【6】斜タイトル

東西線05系ワイドドア車
1992年6月1日発売

南北線9000系車両
1992年7月10日発売

半蔵門線8000系車両
1993年3月1日発売


上部に同じような斜体のタイトルが入っている図柄。

05系と9000系は1992年、8000系は1994年にそれぞれ発売されており、デザインとして関連があると考えにくい部分があると承知のうえで、分類上ひとつにまとめた。
9000系は【4】の新旧車両、8000系は【5】の路線カラーとも近いデザインや構成をしている。

発売額は05系、8000系が2000円、9000系が3000円となっている。

 

 

 

【7】EIDAN0系車両シリーズ

No.1 銀座線01系
1994年4月1日発売

No.2 丸ノ内線02系
1994年8月1日発売

No.3 日比谷線03系
1994年12月1日発売


No.4 東西線05系
1995年2月1日発売


No.5 千代田線06系
1995年4月1日発売


No.6 有楽町線07系
1995年6月1日発売


1994年から95年にかけて発売された。

車両デザインの中で唯一明確に「シリーズ」とタイトルを銘打っている。「EIDAN」の英字表記、対外にはあまり見かけない「0系車両」という表記も面白味がある。
車両の構造的には9000系も0系に分類されるとも思えるが、発売は「0系」の形式のみに絞った全6種。発売額はいずれも1000円に揃えられており、当時の営団の顔ともいうべき新型車両が並んでいる。

 

 

 

【8】その他
千代田線06系・有楽町線07系デビュー

1993年3月15日発売。

06系・07系のデビューを記念したものだが、コード上では記念柄ではなく通常柄として発売されている。

Gentle & Mild は両形式の制作コンセプト。


アルミ・リサイクルカー 東西線05系車両


東西線5000系アルミカー&05系アルミ・リサイクルカー


2種とも1994年8月1日発売。

リサイクル部材を使用した05系「アルミ・リサイクルカー」がこの年デビューし、編成の形式写真のものと、リサイクルの元になった同型の5000系アルミ車と並んだ姿のものが発売された。

発売額は2000円と3000円。


丸ノ内線02系車両
1995年5月1日発売

千代田線車両ラインナップ 06系・6000系車両
1995年6月1日発売



2種とも1995年に発売。

それぞれ丸ノ内線の02系、千代田線の06,6000,6000-系(ハイフン車)の並んだもので、縦構図になっているカードはこの02系のデザインが車両シリーズで唯一である。

発売額は02系が2000円、千代田線が3000円となっている。

同じデザインで他路線を含むシリーズ展開はなく、2種とも単独での発売。




銀座線Uライナー
1995年2月1日発売


丸ノ内線Uライナー
1995年6月1日発売


1995年に発売。

1993年から登場した銀座線・丸ノ内線のUライナー(広告全面貸切車両)を使用した図柄で、同車のロゴもちゃんと入れられている。

ただしUライナーが何者なのかの解説は特にない。

発売額はいずれも2000円。



丸ノ内線 中野坂上-方南町間運転 500形車両
1995年9月1日発売


千代田線 綾瀬-北綾瀬間運転 6000-1系車両
1995年10月1日発売


1995年発売。

営団に2箇所存在する区間運転(分岐線)列車の車両をテーマとしたもので、500形と6000-系(ハイフン車)、どちらかといえば影の薄い存在にスポットを当てた形となっている。

丸ノ内線では本線から引退した500形の最後の活躍シーンを、対してハイフン車の方は行先表示が液晶になっている時代を捉えている。

当時の部内通称がどうであったかは分からないが、ハイフン車の解説には「6000-1系車両」と書かれている。


   

 


 

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