田原町駅芸能紋調査


【3】2018年以降 現在の芸能紋

改修工事に向け整備途中の芸能紋

2016(平成28)年より開始された2度目の駅改修工事をきっかけに、壁下にあった開業時の芸能紋が再び活用される事となった。
この改良工事は2018年に完成し、新設された壁パネルに「芸能紋ショーケース」と呼ばれるガラスケース状の枠組みが設けられており、ケース越しに当時の壁の一部をホームから見られる構造となっている。

四つ平角に筒守 イ菱
丸に二引 九枚笹にトモの字(?):持主不明
鉄砲菱に中柏 祇園守(2)
重ね扇に抱柏
菊鶴
雪月花
三つ猿
亀甲に一葉紅葉
扇子と翁の面
地紙に光琳の松 中津木瓜
重ね井筒 葉敷き向こう水仙
丸に方喰 鳳凰
柳蛙 花勝見
二つ松葉に光琳の蔦
揚羽蝶
三つ升
大文字方喰
大割牡丹
丸に三つ井桁
五つ鐶菊 三升の中に左
亀甲に花菱
祇園守(1)
根上り橘 丸に三つ銀杏
三つ並び杵

 

ホーム上の配列(芸能紋ショーケースの位置関係)は以下の通り。

B線
浅草寄
A線
役者
紋章名
柱番号
紋章名
役者
改札口通路により元々なし
21
欠落により不明
丸に三つ銀杏
松本幸四郎
20
大文字片喰
坂東三津五郎
三つ並び升
杵屋六左衛門
大割牡丹
市川中車
中村歌左衛門
祇園守(2)
19
中村芝鶴
欠落により不明
丸に三つ銀杏
松本幸四郎
杵屋六左衛門
地紙に光琳の松
家元富士松加賀
松本幸四郎
18
欠落または当初からなし
坂東秀調
花勝見
中村鴈次郎
尾上菊五郎
重ね扇に抱柏
片岡仁左衛門
市村羽左衛門
17
亀甲に花菱
根岸若之助
清元宗家家元
鉄砲菱に中柏
持主不明
市川左団次
三升の中に左
柳蛙
新国劇
坂東壽三郎
丸に片喰
16
清元家家元
中村歌門
中津木瓜
常磐津家元
市川松蔦
二つ松葉の丸に光琳の蔦
中村歌左衛門
中村吉右衛門
揚羽蝶
15
尾上菊五郎
根岸若之助
欠落により不明
市川左団次
鳳凰
歌舞伎座
中村雁次郎
イ菱
14
尾上多賀乃丞
喜多村腰Y
丸に細笹リンドウ
改札口通路によ元々なし
沢村源之助
伊井友三郎
13
帝国劇場
扇子と翁の面
坂東壽三郎
丸に片喰
市川中車
12
喜多村腰Y
丸に細笹リンドウ
坂東三津五郎
市川男女蔵
亀甲に一葉紅葉
11
市川海老蔵
河合武雄
葉敷き向こう水仙
有無不明
中村芝鶴
四つ平角に筒守
10
根上り橘
市川羽左衛門
片岡仁左衛門
丸に二引
新橋演舞場
市川猿之助
三つ猿
丸に三つ銀杏
松本幸四郎
中村吉右衛門
9
重ね井筒
実川延若
市川松蔦
二つ松葉の丸に光琳の蔦
市川松蔦
沢村宗十郎/沢村訥升
丸にいの字
大文字片喰
坂東三津五郎
家元富士松加賀
地紙に光琳の松
8
三つ並び杵
杵屋六左衛門
実川延若
重ね井筒
亀甲に片喰
(解説脱落)
坂東三津五郎
大文字片喰
丸にいの字
沢村宗十郎/沢村訥升
尾上多賀乃丞
菊鶴
7
大割牡丹
市川中車
改札口新設により消失
丸に細笹リンドウ
喜多村腰Y
(解説脱落)
亀甲に片喰
二つ松葉の丸に光琳の蔦
市川松蔦
坂東秀調
6
市川猿之助
尾上菊五郎
重ね扇に抱き柏
四つ平角に筒守
中村芝鶴
市村羽左衛門
根上り橘
丸に二引
片岡仁左衛門
新国劇
5
葉敷き向こう水仙
河合武雄
中村歌門
祇園守(1)
三つ升
市川海老蔵
中村吉右衛門
揚羽蝶
市川男女蔵
歌舞伎座
4
大文字片喰
坂東三津五郎
市川左団次
三升の中に左
丸に片喰
坂東壽三郎
坂東壽三郎
帝国劇場
坂東三津五郎
大文字片喰
3
菊鶴
尾上多賀乃丞
市川男女蔵
亀甲に一葉紅葉
家元富士松加賀
河合武雄
扇子と翁の面
帝国劇場
市川猿之助
三つ猿
2
丸に三つ井桁
伊井友三郎
沢村宗十郎/沢村訥升
丸にいの字
常磐津家元
実川延若
1
五つ鐶菊
沢村源之助
B線
渋谷寄
A線

 

(1)

芸能紋ショーケースにより見ることができるものは上記表の白背景のもので、A線14個、B線19個の計33種(枚)である。

 

(2)

展示に際して修復と再塗装が行われているが、元の姿を崩さないよう個々の状態に応じた程度で実施されている。
また、この修復作業に伴って従来貼られていた手書きの解説文を撤去した為、ホームの解説板を除くと個々の定紋については特に解説等はない。

 

(3)

活用されなかった他の芸能紋については特に手は入れられず、元の状態そのままに再び壁パネルにより塞がれた。

 

(4)

「丸に細笹リンドウ」「丸にいの字」「亀甲に方喰」の3点は劣化等の状況を見ての為か展示対象からは外れている。
ただし、紋章によっては途中まで修復が行われていたと思しきものもあり
、状態を見ながら展示対象を選定し、改修を進めていたものと推測される。

途中まで修復されていた痕跡のある紋章(亀甲に方喰)

 

 

今項目の定紋の解説や役者名についても、基本的に【1】-(4)の身元特定の際に取り付けられた解説書きに則っている。中には確証が無いと思われる記述も見られるが経緯等を踏まえそのままの内容を記載した。
解説書きに記載がないものに関しては考えられる名称を () 書きで当てはめている。

 


 

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