田原町駅芸能紋調査
【3】2018年以降 現在の芸能紋
改修工事に向け整備途中の芸能紋
2016(平成28)年より開始された2度目の駅改修工事をきっかけに、壁下にあった開業時の芸能紋が再び活用される事となった。 この改良工事は2018年に完成し、新設された壁パネルに「芸能紋ショーケース」と呼ばれるガラスケース状の枠組みが設けられており、ケース越しに当時の壁の一部をホームから見られる構造となっている。
ホーム上の配列(芸能紋ショーケースの位置関係)は以下の通り。
芸能紋ショーケースにより見ることができるものは上記表の白背景のもので、A線14個、B線19個の計33種(枚)である。
展示に際して修復と再塗装が行われているが、元の姿を崩さないよう個々の状態に応じた程度で実施されている。 また、この修復作業に伴って従来貼られていた手書きの解説文を撤去した為、ホームの解説板を除くと個々の定紋については特に解説等はない。
活用されなかった他の芸能紋については特に手は入れられず、元の状態そのままに再び壁パネルにより塞がれた。
「丸に細笹リンドウ」「丸にいの字」「亀甲に方喰」の3点は劣化等の状況を見ての為か展示対象からは外れている。 ただし、紋章によっては途中まで修復が行われていたと思しきものもあり、状態を見ながら展示対象を選定し、改修を進めていたものと推測される。
途中まで修復されていた痕跡のある紋章(亀甲に方喰)
今項目の定紋の解説や役者名についても、基本的に【1】-(4)の身元特定の際に取り付けられた解説書きに則っている。中には確証が無いと思われる記述も見られるが経緯等を踏まえそのままの内容を記載した。 解説書きに記載がないものに関しては考えられる名称を () 書きで当てはめている。
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